YAKINIKU – Artist Action in EDAGAWA

2010年の暮れ、戦後の在日コリアン史にとって象徴的な場所「枝川」の東京朝鮮第二初級学校旧校舎でアートイベントが行われました。

 「枝川朝鮮学校」の名で知られる本校は、幻のオリンピックとなった1936年東京オリンピックをめぐる塩浜地域の都市整備により、ゴミ焼き場しかなかった湿地帯枝川へ強制移住させられた在日朝鮮人達によって建てられた学校であり、2003~2007年に東京都との間で行われた「枝川裁判」の舞台でもあります。

 この歴史の染み込んだ枝川朝鮮学校の旧校舎は、1964年に、在日一世・二世の世代が文字通りスコップ片手に自分たちの手で建設した学校です。枝川裁判を経て、内外からの注目と支援運動が広まる中で、老朽化が進み、雨漏りに悩まされ続けた旧校舎を解体し、新校舎を建設することが決定。2010年7月には新校舎建設上棟式を行いました。

 そんな、枝川が新たな歴史を刻もうとしていた時期に、韓国の写真家・映像作家/安海龍(アンヘリョン)氏の呼びかけで、旧校舎でアートイベントをやろうとアクションを起こしました。

 またたく間に多くの賛同者を得て、日/韓/在日のアーティスト・写真家・映像作家・音楽家・社会学者・パフォーマー・詩人など多くの表現者、そして学校の子供たち・地元の方々・学校支援市民団体が協力しあい作りあげた旧校舎お別れアートイベント。

 ハイライトはなんといっても最終日に行われた「コマウォ、ウリハッキョ(ありがとう、私たちの学校)!旧校舎お別れヤキニクパーティー」でした。旧校舎の講堂内に七輪が並び、モクモクと舞う煙と炭火ヤキニクの匂いに包まれながら、枝川の歴史を生きてきた一世の在日の人々・在校生と卒業生・学校支援関係者・参加アーティスト・イベント来場者が一堂に会しての大団円となり、盛況のうちに幕を閉じました。

ここでは、当時の様子や、イベント関連資料などをご紹介します。

イベント関連動画①2010年末 東京朝鮮第二初級学校 終業式

イベント関連動画②旧校舎との思い出

イベント関連動画③YAKINIKU-Artist Action in EDAGAWA

開催概要

日時:2010.12.26(sun)-29(wed)
会場:東京朝鮮第二初級学校

賛同者:計70名
裵昭(写真家)・夫学柱(建築家)・徳本直子(建築家)・豊田直巳(写真家)・富永剛総(写真家)・田中大介(作家)・白滝章裕(建築家)・羽月雅人(異文化コミュニケーター)・津田宗明(作曲家)・亀井庸州(ヴァイオリン)・張大赫(ヴァイオリン)・重松征爾(ヴィオラ)・任キョンア(チェロ)・川上統(作曲家)・HYANGHA(歌手)・イ=ジサン(歌手)・高嶺羽(チャンセナプ)・木幡和枝(アートプロデューサー)・潘逸舟(アーティスト)・アライ=ヒロユキ(批評家)・万城目純(パフォーマー)・金哲基(デザイナー)・松永康(アートプロデューサー)・仲野誠(鳥取大学地域学部)・盧琴順(写真家)・森下泰輔(現代美術家)・菅間圭子(アーティスト、パフォーマー)・三友周太(アーティスト)・石川雷太(アーティスト)・地場賢太郎(アーティスト)・福島有伸(写真家)・土佐陽子(写真愛好家)・近藤剛(ディレクター)・今井紀彰(写真家)・高元秀(アーティスト)・趙博(歌手)・金ミネ(ソーシャルデザイナー)・白承昊(アーティスト)・タムラタクミ(アーティスト)・金順玉(アーティスト)・林聖姫(アーティスト)・井上玲(アーティスト)・黒田オサム(パフォーマー)・尾形充洸(映画プロデューサー)・平岡ふみを(アートウォッチャー)・村井啓乗(アーティスト)・野中章弘(ジャーナリスト)・福島佳奈(アーティスト)・土志田ミツオ(アーティスト)・李相元(朝青中央江東支部)・李相慶(中央江東青商会)・黒田将行(アーティスト)・土志田ミツオ(アーティスト)・塩崎登史子(映画監督)・高山昇・師岡康子(元枝川裁判弁護団)・竹本真紀(アーティスト)・明石薫(美術館職員)・河津聖恵(詩人)・許玉汝(詩人)・関根正幸(アーティスト)・緒方佳太(彫刻家)・貝塚歩(画家)・作村裕介(画家)・辻耕(アーティスト)・李英心(アーティスト)・安海龍(映像作家)・朴英二(映画監督)・崔誠圭(アーティスト)